中国と百度(バイドゥ)の自動運転の未来(2020/10/18(日) 8:00配信 36Kr Japan)

中国の自動運転について紹介していきたい。中国の自動運転のプレーヤーは多数あり36krでも紹介されているが、プレーヤーが多すぎてもやっとするのではないだろうか。

世界各地の自動運転車開発企業の実力を比較する調査結果は数あり、そのうちのひとつ米国カリフォルニア州車両管理局(DMV)による「2019年度自動運転解除レポート(Autonomous Vehicle Disengagement Reports)」では、「百度(Baidu)」がGoogleのWaymo(ウェイモ)を超え首位に、加えて中国企業では、「AutoX 」「小馬智行(Pony.ai)」「滴滴無人車」が有力だとしている。各調査結果は一定ではない。米国の調査会社Navigant Researchが行った最新版の調査では、百度が4位にランクインする以外は他の中国企業の名前は挙がっていない。

中国国内のプレーヤーに絞ったのが「北京智能車聯産業創新中心(Beijing Innovation Center for Mobility Intelligence)」による北京での公道試験の走行距離をまとめた結果報告書だ。これによると「百度(バイドゥ)」が圧倒的で「Pony.ai」がそれに続く。

知らない人向けに書くと、百度は検索と自動運転を含むAIに力を入れているネットの有力企業だ。かつてよくメディアを賑わせた、Baidu、Alibaba、Tencentの頭文字をとった「BAT」の一社であり、パソコンがスマートフォンや携帯電話よりも情報端末として使われていたころは、百度はなくてはならない存在だった。スマートフォンが普及してアプリを使うことが当たり前となり、検索ニーズは下がっていった。そこで百度はAIや自動運転に力を入れ、様々な企業が開発に参加できる自動運転のオープンソースプラットフォームの「Apollo」をリリースした。Apollo向けに開発する企業は2019年末で177社、開発者は36000人いるとされており、今年もある企業が百度と提携しApollo向けに開発するという発表はよく見る。

百度の自動運転のニュースは今年に入っても続々と入ってきている。7月には世界初となる量産自動運転プラットフォームの「ACU(Apollo Computing Unit)」を発表。また9月には自動運転タクシー「Apollo Go」をリリースし、北京市内で同社のロボタクシーの利用が可能になった。また同じく9月には特定の場所において全ての操作を行う自動運転レベル4のバスをバスメーカーの金龍と提携してリリースし、重慶市永川区で運用すると発表した。

9月に開催された同社のライブ形式のイベント「百度世界大会2020」で自動運転関連の発表に時間を割いた。ここで同社代表の李彦宏(ロビン・リー)氏は中国の自動運転の未来について発表している。

その見立ては「2025年までに、百度の自動運転に必要なデジタル基盤が完成し、高度な自動運転車両が一部エリアで商用化され、新型の交通情報インフラが中国の主要都市や日常的な運転シーンで使用できるようになるとしている。そして、2035年までに、自動運転のネットワークが完成し、大規模な自動運転の商用化が実現され、新型の交通情報インフラが中国のほぼ全域で使用可能となる。そして、21世紀中頃に、完全に運転の自動化が実現されるとしている。」というものだ。車だけでなく、信号機や路上の自動運転用センサーや地図サービスと提携して、車単体の自動運転よりもよりスマートな自動運転を実現するというものだ。これを「路車協調(車路協同)」という。

この路車協調に百度や中国の自動運転の強みが出る。スマートシティ(行政)と企業が一体となって自動運転のためのインフラを作り上げるからだ。車単体の自動運転性能でいえば、米国の企業と同等かそれより下であろう。しかしスマートシティがサポートするとなると話は別だ。百度の自動運転車は外国でも使えるが、スマートシティがあるとその本領を発揮する。スマートシティと連動することで、路肩のセンサーや信号機やマップと提携し、自動で目的地までの最適なルートを走行する。

百度は路車協調のためのテクノロジーや製品を用意している。百度だけでなく他社も参入して競い合うように開発している。やがて他国とは全く異なる路車協調式の自動運転大国となり、いずれ鉄道のように外国にパッケージの輸出攻勢をかけるかもしれない。

(作者:山谷剛史)









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